AIOpsとストレージ管理~運用自動化に向けて
人工知能(AI)は今もっとも注目される技術。ITの運用においてAIを活用するAIOpsは、ストレージ管理への適用も期待されています。Tintriは、開発当初からAI/機械学習技術を取り入れたインテリジェンスでを実装しインフラ管理の自動化を推進していきます。
AIOpsとストレージ管理
AIOpsは、オペレータの介入なしに、データセンター内のインフラストラクチャを自律的に問題解決・最適化することを目指しています。そのため、さまざまなコンポーネントによって生成されるログデータを収集して1か所にまとめ、そのデータを整理し文脈で理解可能とし機械学習技法を適用します。
AIOpsへの期待が高まる背景には人手不足があります。IT運用の中でもストレージ管理は、デジタル化が加速する中、企業の保有データは大幅に増えていく一方で管理リソースは増えない、高いスキルが要求されるという深刻な状況で、AI Opsの活用が最も期待される分野の一つになっています。AI技術をストレージ管理に活用することによって、例えばアプリケーションが必要とする容量や性能を予測・アドバイスする、自動的に調整するなど、運用に手間をかけないビジネスへのニーズへの迅速な対応が可能になります。
AIOpsにはインテリジェントなストレージが必須
AIOpの実現には、そのベースとなるインフラ技術はインテリジェントなものでなければならない中、ストレージが課題となることも多いと考えています。というのは、コンピューティングとネットワークの技術は、仮想化による抽象化によって、その恩恵を受けられるようになりましたが、データセンターの多くのストレージは依然としてLUNやボリューム中心の古いアーキテクチャのままだからです。このような旧型ストレージは、ストレージ以外のインフラストラクチャが仮想マシンについて把握しそれらにポリシーを課すことができるのに対して、同じことができないという課題を抱えています。
例えばソフトウェア定義のネットワークは物理ポートを仮想ポートに抽象化しネットワークポリシーを使って仮想ファブリック全体において仮想マシンを追跡できますが、従来型のLUN/ボリュームのストレージでは仮想マシン単位での制御は困難です。仮想マシン単位での制御可能と言っている場合でも、LUN/ボリュームに一つだけ仮想マシンを配置するという特殊なケースで一般的ではありません。ソフトウェア定義のストレージであったとしても従来型LUNをベースにしている場合は同様です。
インテリジェント・インフラストラクチャには、仮想マシンやデータベースのようなオブジェクトなどもネイティブに把握できるストレージが必須条件となるでしょう。これらのオブジェクトを把握すれば、アプリケーションのニーズにリアルタイムで対応できるようになり、オペレーターの操作は不要となるからです。
Tintri VMstoreは、サーバー仮想化と同様の技術をストレージ内部に実装し、ストレージの自律運用に向けたインテリジェントな機能を提供しています。例えば、機械学習を活用した高度なソフトウェア機能 ー 機械学習で複雑な入出力パターンに適応する自動QoSや、機械学習によるVM配置の最適化を提供してきました。また、内部的な情報を収集しインサイトを提供するAnalyticsというクラウドベースのサービスを提供しています。Tintri Analyticsは、Elasticsearch、Apache Spark、Amazon Machine Learningなどの技術を使用し、取得したデータをもとに、シナリオをシミュレートし、導入の詳細な将来予測を行います。Tintri Analyticsについては、こちらのブログでご紹介してます
Tintriでは、ITインフラ/ストレージの運用の自動化ニーズが高まりAIOpsへ注目が集まる中、アナリストと連携して、ストレージ管理の自動化に対する IT エキスパートの姿勢と認識を把握するためにオンライン調査を実施し、さまざまな企業・組織の 171 名の方から回答を得て、「ストレージにおける機械学習と自動化の役割」としてまとめていますので、併せてご参照ください。
TintriのAIを活用した自動化機能は高く評価され、NVMeを搭載した最新モデルVMstore T7000はTechTarget Products of the Year Awards 金賞 (Storage Magazine/SearchStorage ディスク及びディスクサブシステム部門)を受賞しました。自動化に向けて革新を続けるストレージ業界をリードしています。