AI技術を活用、ストレージ利用状況の分析・予測・シミュレーション

AI技術を活用、ストレージ利用状況の分析・予測・シミュレーション

「現状を的確に把握し、適切な打ち手を準備する」はビジネスの基本。ストレージなどのITリソース管理でも実践したいものです。しかし、仮想化環境においてストレージがどのように利用されているか把握し、今後の増設などの予測を立てて準備をしていく、なかなか手間がかかるものです。いいツールはないものか、予測にはAI技術を活用したいなど、検討されているかたも多いのではないかと思います。

様々なベンターがAI技術を利用したクラウドベースの分析サービスの提供していますが、Tintri ではAnalyticsというクラウドベースの分析サービスを2016年から提供してきました。Tintri Analyticsを使って、どのようにストレージの利用状況を分析・予測できるのか、他のベンダーのツールとどこがちがうのか、利用メリットを紹介します。

●リソース利用状況の把握

Tintri Analyticsでは、Tintri VMstoreの稼働情報を3年間分保存・分析して、その結果を見える化します。仮想マシンあるいは定義されたアプリケーション(仮想マシングループ)ごとに、ストレージについては下記の3つのメトリックスを知ることができます。
・論理容量
・I/O性能
・ワーキング セット(ホット データの保存に必要となるフラッシュ容量)
これらのメトリックスは、複数の要素、たとえばI/O性能であれば、I/Oサイズ、読み取り/書き込み、スループットなどの条件を分析した結果なのです。
また、Tintri Analyticsでは、サーバーリソース、CPUとメモリについても、仮想マシンあるいは定義されたアプリケーション(仮想マシングループ)ごとに分析できます。

●予測とシミュレーション

実際の状況把握も重要ですが、今後どのようなアクションが必要になるのかということを計画することも大変重要です。Tintri Analytics では過去3年間の過去の実際のリソースの利用状況をベースに、今後18ヶ月間の容量とパフォーマンス、CPUやメモリなどのコンピューティングリソースについての予測をすることができます。

 

上記の画面は、リソースの利用状況をモニターし、今後のトレンドの予測をグラフ化したものです。これによって、リソース不足に陥る前にアクションを取ることができます。
そしてさらに、下記の画面のように、what-ifシナリオをモデル化して、シミュ―レーションすることができます。

Tintri Analyticsは、ストレージというハードウェアの観点ではなく、アプリケーションの追加や変化がどのようにリソースに影響を与えるかの予測・シミュレーションすることもでき、実践的です。

この例では、「VDI」を選択し、インスタンスの数「23」を選択し、ドロップダウンから対象のVMstoreを指定しシミュレーションしています。容量とパフォーマンスがオーバーロード、 ワーキング セットもほぼオーバーロード、結果が芳しくない状況です。この場合、さらに、新たにプロビジョニングするインスタンスを減らしたり、対象のVMstoreを増やしたりして、結果をシミュレーションすることもできます。

●Tintri Analyticsの特長

シンプルで使いやすいTintri Analyticsの特長を2つご紹介します。

・AI関連技術を活用:Elasticsearch、Apache Spark、Amazon Machine Learningなどの技術を使用し、取得したデータを分析、シミュレートし、将来予測を行います。詳しく解説したブログがありますので、こちらをご参照下さい

・仮想マシンの単位・アプリケーション単位で分析:Tintriは全ての管理が仮想マシン毎にできるストレージです。そして、アプリケーションを定義し仮想マシンをグルーピング化することによって、アプリケーション単位にインサイトを把握できます。例えば、仮想デスクトップ、SQL サーバー、Oracle データベースなどのアプリケーションごとに、容量やパフォーマンスの使用状況を把握することができます。そして、次に紹介するように、アプリケーションの観点からに予測・シミュレーションを行うことができます。他社とどのように違うかについてはこちらのブログをご参照下さい。

●利用メリット

Tintri Analyticsによって、ITリソースの実際の利用状況のインサイトを把握し、それに基づいて計画できます。このようなツールを利用せずに分析・予測できるでしょうか?

過去のログをEXCELなどを使って分析することはできますが、手間と時間がかかります。Tintri Analyticsを利用すると、数クリックで具体的な過去3年間の実績を把握することができ、同様に今後予測をすることもできます。しかもアプリケーションの観点から。

米国Cirrity 社Dan Timko 様のコメントをご紹介したいと思います。

「当社の環境は常に変化していますが、サービス プロバイダーという立場上、お客様のワークロード計画をきちんと把握できないこともあります。Tintriの予測分析を利用したところ、これまでのように推測に頼るのではなく、VM を完全に見える化することができました。容量とパフォーマンスの使用状況の推移を UI で正確に把握できるだけでなく、さまざまなシナリオを簡単にモデル化することが可能です。その結果、お客様が SQL サーバー 100 台の追加を希望する場合に、その増加分の負荷に既存のインフラストラクチャーで対応できるのか、それともインフラストラクチャーを拡張すべきなのかを 1 分ほどで判断できるようになりました。この強力な分析機能のおかげで、さらに質の高いサービスをお客様に提供できるようになりました。」

日本において、Tintri Analyticsをご利用になられているお客様としてはアイテック阪急阪神株式会社様が事例の中でコメントを述べられています。アイテック阪急阪神株式会社様の事例はこちらからお読みいただけます

Tintri Analyticsによって、例えば新入社員入社に伴い仮想デスクトップを300台追加が必要になりストレージの増設を検討しなければならない場合においても、影響を正確にモデル化し、十分な情報に基づいて依頼に対応できるかどうかを判断することができます。現在のリソースの利用状況をアプリケーションの単位で的確に把握し、運用や増設の計画に合わせて今後の予測を立てることは、管理の手間を削減、サービス・レベルの向上、的確な投資をもたらします。

Tinri Analyticsについて詳しく知りたい、またデモをご覧になりたいなど場合は、お気軽にお問い合わせください。