複数のハイパーバイザーに対応しました!

Tintriでは、ハイパーバイザの中立性を最初から考慮して仮想マシン対応のストレージシステムを構築しました。VMstoreは複数のハイパーバイザを同時にサポートするよう基礎から設計されているため、仮想マシン単位で行う場合と同じレベルのデータ管理を行い、すべての仮想マシンを監視することができます。口で言うだけなら簡単なので、実現する必要がありました。Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV)のサポートに関するテクニカルプレビューを発表できることは弊社にとって大きな喜びです。Tintri VMstoreのアーキテクチャでは、VMwareを使用する場合と同じように、RHEVのパフォーマンス表示、スナップショット作成、クローン作成、およびレプリケーションの各機能を仮想マシン単位で行うことができます。

ハイパーバイザーは違っても、同じ「仮想マシン」

ハイパーバイザにはそれぞれ一意の機能があります。ところが、仮想マシンをストレージの側から見ると、どれも同様な一連の性質、つまり一連のディスク(類似した形式)と構成情報を保持しているように見えます。

Tintriでは仮想マシンがこのようなコンポーネントに分割されるため、仮想マシン対応アーキテクチャは複数のハイパーバイザに簡単に対応することができ、どのハイパーバイザからでも同じように仮想マシンを処理することが可能です。これにより、複数のハイパーバイザで操作性を統合できます。操作性の違いに悩む必要がなくなるので、ユーザーはインフラストラクチャを総合的に管理できるようになります。

VMwareユーザー向けのRHEV

例として、RHEVとvSphereの相違点を見てみましょう。アーキテクチャの面では、RHEVはvSphereと非常に似ていますが、いくつか異なる点もあります。ここでは、コンポーネント別に比較してみます。

  • RHEV-M/vCenter:RHEVマネージャ(RHEV-M)は複数のハイパーバイザを管理し、クラスタを管理するためのユーザインタフェース(UI)ならびにREST APIをエクスポートします。エクスポートしたUIやREST APIはVMまたは物理マシンで実行できます。
  • RHEV-H/ESXi:RHEV-HはRHELから不要な機能を取り除いた、ハイパーバイザとして実行されるディストリビューションです(「シン」ハイパーバイザ)。KVMがハイパーバイザとして使用され、その周りに管理スタック(oVirt)が配置されます。このディストリビューションには余計な機能がなく、RHEVハイパーバイザを実行するために必要なコンポーネントのみが含まれていて、攻撃に耐えるよう強化されています。ただし、カスタマイズはできません。
  • RHELハイパーバイザ/ESX:さらにカスタマイズが必要な場合は、RHELインスタンス全体をハイパーバイザとして使用することもできます(「シック」ハイパーバイザ)。この場合は、標準RHELマシン上でKVMおよびoVirtスタックを実行しますが、同じマシンにカスタムパッケージやカスタムサービスをインストールすることもできます。ただし、ノードの強化は自らの手で行う必要があります。
  • ストレージドメイン/データストア:RHEVはディスクイメージをストレージドメインに格納します。ストレージドメインはvSphereのデータストアと同じ目的に使用されますが、vSphereのデータストアとは構成が異なります。
  • データセンター/データセンター:RHEVにはデータセンターという概念もあります。VMwareと同様に、ストレージ、仮想マシン、およびその他のリソースのグループがデータセンターに格納されます。

ハイパーバイザー間の重要な違い

RHEVとvSphereには、ストレージの面で重要な違いがいくつかあります。vSphereでは、各仮想マシンが構成ファイル(vmxファイル)で表され、構成ファイルはさらに他のファイル(ディスク、記述子など)を複数参照します。一般に、仮想マシンのすべての情報は1つのディレクトリに収められています。必要に応じてインベントリに仮想マシンを追加したり、削除したりできます。個々の仮想マシンが1つのvCenterのインベントリにのみ存在している限り、同じデータストアを複数のvCenterにマウントすることができます。

RHEVとvSphereには、ストレージの面で重要な違いがいくつかあります。vSphereでは、各仮想マシンが構成ファイル(vmxファイル)で表され、構成ファイルはさらに他のファイル(ディスク、記述子など)を複数参照します。一般に、仮想マシンのすべての情報は1つのディレクトリに収められています。必要に応じてインベントリに仮想マシンを追加したり、削除したりできます。個々の仮想マシンが1つのvCenterのインベントリにのみ存在している限り、同じデータストアを複数のvCenterにマウントすることができます。

要点

Tintriが提供するRHEVとの統合機能は、VMwareとの統合機能と非常に似ています。アプライアンス自体がNFSストレージドメインとして機能するため、RHEVではアプライアンスを使用してデータを作成および保存することができます。データパスとして使用するのはもちろん、RESTインターフェイスを使用してRHEV-Mと直接通信することにより、ストレージ構成を仮想マシンおよびvDiskに関連付けることもできます。

RHEVの統合機能のイメージ

RHEV VMとVMware VMの比較

Tintriはここに示したストレージ面のすべての違いをバックグラウンドで処理します。新しいRHEV VMをTintri VMstoreに追加すると、vSphere VMを追加した場合とまったく同じようにUIに表示されます。パフォーマンスと容量の統計情報の表示、スペース効率の高いTintriスナップショットの作成と管理、スペースを消費しないクローンの作成、およびレプリケーションの構成を、vSphere VMの場合とまったく同じように仮想マシン単位で実行することができます。唯一の違いは、ホストとハイパーバイザのフィールドです。これらのフィールドを使用すると、RHEVにホストされている仮想マシンと、vSphereにホストされている仮想マシンを見分けることができます。

RHEV VMのUIのイメージ

Tintriは異種ハイパーバイザ間で仮想マシンの操作性を統合することによって、必要に応じてRHEVとVMwareの混在環境を実現し、これらを比較できるようにしました。アプライアンスやボリュームを特定のハイパーバイザに静的に割り当てておく必要はありません。さまざまなハイパーバイザのストレージについて学習し直さなくても、Tintriではすべての仮想マシンを同じ、簡単な方法で管理することが可能です。RHEVユーザーは、VMwareユーザーが体験してきたのと同じ、強力かつシンプルな機能を利用することができるのです。