自律運用でストレージ管理を簡略化しましょう

IT 管理の簡略化を突き詰めるとすれば、行きつく先は、自らを管理できるインフラストラクチャにほかなりません。自動ストレージの時代が、いよいよ幕を開けます。

  • キー ポイント
  • 自律運用では、管理タスクをソフトウェアで処理することで、IT 管理が簡略化される
  • Tintriの自律運用の鍵は、適切な精度でリアルタイムに提供される詳細な分析情報にある
  • QoS の自動チューニングや VM スケールアウトなどの優れた機能を活用している

今日のデジタル経済において、IT 部門の優先課題は、もはやインフラストラクチャの管理ではなく、より集中的な取り組みによって新しい高度なアプリケーションやサービスを提供することへとシフトしています。Tintri では、企業がこれを達成する最良の方法は、エンタープライズ クラウドを利用することだと考えています。エンタープライズ クラウドでは、パブリック クラウドの俊敏性をデータセンターで実現できるので、重要なアプリケーションを完全に制御できるほか、コンプライアンスの確保や、コストの的確な予測と管理ができるようになります。

Tintriのエンタープライズ クラウド プラットフォームは、適切な精度による自動化をはじめ、開発者や事業マネージャーの効率的な業務を可能にするセルフサービス、IT 運用に関する詳細情報を提供して効率的かつ効果的な計画策定を可能にする分析サービス 、さらに、管理タスクの削減を可能にする自律運用を提供します。

インフラストラクチャにおいて管理の簡略化を突き詰めるとすれば、行きつく先は、管理の必要性そのものをなくすことにほかなりません。

自律運用の効果

自律運用では、インフラストラクチャの管理タスクをソフトウェアで処理します。コンピューティングの側では、サーバー仮想化やダイナミック リソース スケジューリング (DRS) によって自律機能が長く利用されてきました。現在、コンピューティングにおける自律運用は、コンテナと高度なスケジューラによって大きな進化を遂げています。また、ネットワーク層では、ネットワークの仮想化とソフトウェア定義ネットワーキング (SDN) によって、自律運用の強化が行われています。

しかし、ストレージの場合は、状況が複雑です。ストレージのパフォーマンスは、ブロック サイズや読み取り/書き込み比率、シーケンシャル I/O とランダム I/O の比率、ドライブの種類、コントローラーの設計など、数多くの変動要素に依存しており、そのうち 1 つをわずかに変えただけでも、ストレージの動作は大きく変化します。そのため、この複雑な作業から管理者を解放するために、インテリジェントなストレージの活用が必要とされるのです。しかし、ストレージの自律運用が一筋縄では行かないのもまた、同じ理由が原因です。

自律運用とTintriのエンタープライズ クラウド

Tintriは、他社に先駆けてストレージの自律運用に取り組んでおり、ストレージの効果的な活用や、管理時間の大幅な削減を可能にする機能を提供しています。自動運転車や航空機の自動操縦と同様に、自律運用を導入すれば、部内の人員を別の業務に割くことができます。

自律運用の基盤をなす重要なコンセプトとなるのが、予測可能なパフォーマンスです。Tintri では、ハードウェアとソフトウェアの両方に予測可能性を組み込んでいます。Tintriのハードウェアは、コンポーネントの障害時やメンテナンスの作業中でも、予測可能な動作を行います。また、Tintriのソフトウェアでは、VM 中心のファイルシステムを使用して、予測可能なパフォーマンスと自律運用を可能にします。これには、次のような機能が含まれます。

  • サービス品質 (QoS) の自動チューニングでは、”ノイジー ネイバー (うるさい隣人)” が他のワークロードを妨げることがないよう自動で制御できるので、LUN やボリューム内でのロード バランシングについて、あるいは、さまざまな種類、サイズ、数の VM をどう配置するかについて、管理者が気にする必要はありません。
  • インテリジェントなフラッシュ割当てでは、組み込みの分析機能を使用してワーキング セットを特定することで、ハイブリッド ストレージ構成時に 99 ~ 100% の I/O をフラッシュで行うようにすることができます。
  • VM スケールアウトでは、サーバー仮想化と予測に基づく DRS (英語) がコンピューティング上で行うのと同じことを、ストレージ上で行います。ワークロードが展開されると、ストレージで環境を把握します。さらに、詳細分析を行って、容量、パフォーマンス、フラッシュにまつわる要件を基に、ストレージ上の VM の最適な配置を提案します。

航空機では、パイロットの手動操縦が必要になると自動操縦を解除できますが、それと同様に、Tintriの自律運用でも、必要な場合にはプラットフォームのきめ細かい制御を行うことができます。詳細については、今後の記事で改めてご紹介したいと思います。

ストレージとデータを効率的に管理する

Tintriが目指すのは、管理をできる限り簡略化することです。ストレージで自律的な運用を行って、ユーザーにとっての最適な選択がなされるようにしたいと考えています。Tintriの自律運用とリアルタイムの予測分析を組み合わせれば、IT 運用の方法は大きく変化するはずです。