ストレージ管理者の泣きどころStorage vMotionの負担を解消するTintri VM Migration

仮想マシンのリソースを最適化するために仮想マシンを別のハイパーバイザー物に移動するvMotion(VMware)/LiveMigration(Hyper-V) は、仮想化を利用するユーザーには便利な機能だ。また、ストレージについても、同じく最適化を行う場合にStorage vMotion(VMware)/Live Storage Migration(Hyper-V)が用意されている。
仮想マシンのデータを異なるデータストアに移動するこの機能は、ストレージの最適化だけではなく、メンテナンスのためのダウンタイムを回避するために利用するなど便利な機能だが、利用にあたっては注意も必要となる機能だ。

Storage vMotion/Live Storage Migrationの根源となる「ノイジーネイバー問題」

Storage vMotion(VMware)/Live Storage Migration(Hyper-V) が必要となるユースケースを想定してみよう。サービスプロバイダーのようにマルチテナントの仮想マシン環境を提供する事業者の場合、クライアントが利用する仮想マシン上でどのようなワークロードが稼働しているのかをあらかじめ想定することは困難だ。社内向けに仮想マシン環境を提供するプライベートなIaaSプラットフォームを構築するような場合も同じといえる。また開発環境として仮想マシンを提供する場合にもビッグデータ解析などの開発が進めばストレージに対する要求は高くなる。そのような場合に発生するのが「ノイジーネイバー問題」だ。

これは、高負荷の処理が実行される仮想マシンが存在することで、そのほかの仮想マシン、ストレージが影響を受けて最終的に全体的なサービスレベルが低下することを指すが、このノイジーネイバー問題では、サーバーの問題であれば高負荷の仮想マシンを性能的に余裕のあるほかのハイパーバイザーにvMotionなどで移動させるが、ストレージに対する高い負荷が問題の場合は、仮想マシンをほかのデータストアに移動させることになる。

ただし、Storage vMotionではサーバーを介してストレージデータを転送するため、転送を行うサーバーとストレージネットワークに大きな負荷がかかるという課題がある。さらに、問題なのが、転送処理時間が非常に長いという点だ。あるユースケースでは1TBの転送に1時間程度必要となるケースがよくみられ、単純計算で10TBのストレージの再配置に10時間が必要となる。結果的にシステム管理者はストレージ最適化のため、週末や深夜などのオフピークの時間を使って数日間に跨ってマイグレーションを行うといった状況が発生する。

Storage vMotionにそのような時間がかかる理由は、プロビジョニング 領域の内、未使用領域も含めてフルコピーを行うからだ。これらの理由からStorage vMotionはシステム管理者にとって好ましくない機能となってしまっているケースもある。これはHyper-VのLive Storage Migrationでも同様である。

約1/10に時間を短縮する「Tintri VM Migration」

このようにStorage vMotionは、便利な機能であると同時に、利用に当たっては注意が必要な機能である。これを解消するのがTintriの基本機能のひとつ「Tintri VM Migration」だ。

Tintri VM MigrationはTintriの標準機能で利用できる。仮想マシンのデータのコピーをサーバー側で行うのではなく、ストレージつまりTintri側にオフロードすることによって、システムへの全体の負荷を大幅に軽減する。また、データの転送に当たっては、重複排除と圧縮機能が搭載されているTintri ReplicateVM が活用され、プロビジョニング領域の内、未使用領域をゼロデータと見なす為、実際に使用されている実データのみを圧縮して転送することで、データ量および処理時間がStorage vMotionの約1/10にすることができる。

操作は非常に簡単で、グラフィカルな管理コンソールであるTintri Global Centerから、ハイパーバイザー側での処理も含めて数クリックで実行できる。もちろん、この機能はvSphereのハイパーバイザーを利用する環境だけではなくHyper-Vを使うマイクロソフトの仮想化環境にも対応している。

システム管理者にとって、頭の痛い問題であるノイジーネイバーは、第4回でも述べた通り、Tintriの自動 QoS 機能で容易に解決することができると共に、更に仮想マシンデータの再配置もTintriストレージを使うことでより現実的な選択肢となる。Tintriであれば、仮想マシンごとの稼働状況をリアルタイムに把握することで、仮想マシンごとにストレージリソースを最適化するだけでなく、将来の需要予測やリソース要件に応じた計画立案も容易になることだろう。

※本ページは、『マイナビニュース』へ掲載された記事広告を転載しています。


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