『SyncVM』のスナップショットで時間旅行を楽しもう![テック・チューズデー]
Tintriの [テック・チューズデー]では、仮想化環境に対応するスマートストレージシステム『Tintri VMstore』の新しい性能や、興味深い活用方法などにスポットを当てた、ゲストブロガーの皆さんの記事を毎週、掲載しています。
Tintriの“タイムマシン”が…
もしもあなたが、「過去や未来へ自由に旅をしたい」と願ったことがあるのなら、今がまさしくその願いを叶えるチャンスと言えます。『TintriOS』の「バージョン3.2」が発売になり、新しい『SyncVM』の機能があなたの仮想マシン (VM)を“タイムマシン”に変え、時間旅行へと誘ってくれるでしょう。スナップショット機能を活用できる『SyncVM』がその夢を実現させ、あなたを過去や未来へ――。それも、VMレベル、あるいはvDisk レベルで体験させてくれるのです。
それはまるで時間旅行のように
『SyncVM』の素晴らしいところは、実際のデータを動かす必要がないということです。その代わりにスナップショットが活躍します。『SyncVM』により、異なる時点を・・・まるで時間旅行のように・・・移動します。従来のスナップショットでは、この夢のような体験を実現できませんが、『SyncVM』は違います。と言うのも、データを同期させる前に『SyncVM』自体がスナップショットを取得するので、ドロップダウンリストから簡単にスナップショットを選び出すことができるからなのです。
『SyncVM』はvCenterの中で、スナップショットやパフォーマンス・データのロスを引き起こすことはなく、また、ストレージやVMが再構成されることもありません。すぐには信じられないでしょうから、『SyncVM』がその力の本領を発揮するところを、図を使って一緒に検証してみましょう。
開発とテスト環境について
開発環境やテスト環境の中で、いくつものVMを使用しながらデータを管理するには、かなりの冒険心が求められます。VMによっては、開発、品質管理、製造の各工程で、それぞれ違った環境にあるかもしれないからです。では、下の図を見てください。二つの異なる環境を示しました。左側に示した図は、スクリプトを使用して異なる環境間でデータを維持管理しているケースです。一方の右側の図は、同じ場面ですが、『SyncVM』を介在させ、その性能をフル活用している例です。
『SyncVM』なら容易に手間なく
上の図で示したように、スクリプトを使用する場合は、メンテナンスと時間が必要になります。また、ほかの環境間を移動する際にシステムの拡張ができません。また、言うまでもないのですが、いくつもスクリプトを利用したり、最新のものにしたりし続けるためには、混乱が生じてしまいます。でも、『SyncVM』を使えば、このような煩わしさから開放され、作業を的確にできます。異なる環境間であっても、ダイナミック、かつ大規模にデータを更新できるのです。これは研究所であっても、キオスク端末やデモ会場、ファイルサーバーなどであっても、シーンを選ばず、その力を発揮してくれます。
データベース
データベースの開発と問題解決は『SyncVM』が得意とするところです。データベースを必要とするアプリケーションの場合には、異なるネットワーク(VLAN)でオフライン・コピーまたはアイソレート・コピーをする際に『SyncVM』を使いましょう。データベースで『SyncVM』を使うもう一つのメリットは、アップデートとプログラムの臨時修正の際に実感できるでしょう。すべてが仮想レベルで行われるので、もちろん『SyncVM』をvDiskレベルで使用することも可能なのです。vDiskのリカバリでは、他のデータベースのサーバーにデータベースのファイルとログを同期させることができます。
Vdiskのリカバリ
vDiskのリカバリでは、ディスクレベルのデータを同期させるほか、1つのVMソースを使ってVMで20台までを同期させることができます。複数のvDisk のデータを同期させるためのサポートも可能です。ただ、運用システムを組み込んだvDisk にディペンデンシー(依存性)が確認されることがあるので、リフレッシュをさせる前には注意が必要です。この時、リカバリできるのは、1つのファイルだけなのか、4つや5つのファイルを同時にできるのか、心配になりませんか?答えは、いずれも大丈夫!と、強調しておきましょう。ターゲットとするVMに別のvDiskを取り付ければ準備はOKです。取りつけたvDiskにすべてのファイルをリカバリさせ、また別のvDiskに必要なファイルをコピーするだけなので、ファイルリカバリを素早く行う新たな方法になるでしょう。
『SyncVM』で始まる ~VMの復元~
『SyncVM』には、二つの機能があります。VMの「復元機能(Restore VM)」と仮想ディスクの「リフレッシュ機能(Refresh Virtual Disks)」です。この2つの機能のうち、「復元機能」を活用すると、どのVMでも時を選ばずにデータをリフレッシュできます。1時間前、数日前、あるいは何週間も前であっても、自由に設定が可能です。『SyncVM』がもたらす柔軟性とは何だと思いますか?それは、まさしくこの“自由な時間移動”なのです。
下の図を使って操作方法を順に説明しましょう。
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VMを選ぶ
右クリックし、カーソルで「Restore VM」 を選んでください。蓄積したVMのスナップショット
を活用することも、新しく作ることもできます。(注)選んだVMに関して、少なくとも一つのスナップショットが(手動あるいは設定時間に従 い自動で)可能です。
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復元するスナップショットを選ぶ
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「Restore」 をクリック
ほんの数回のクリックで、どの時点のデータであってもVMに復元することができます。
『SyncVM』で始まる ~仮想ディスクをリフレッシュ~
『SyncVM』の2つ目の機能は、仮想ディスクの「リフレッシュ機能」と言いましたね。一度に20台のVMを選ぶことができ、あなたの作業環境下にあるどのVMからでも、仮想ディスクを特定してリフレッシュさせます。
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1番~20番までのVMを選ぶ
右クリックし、「Refresh virtual disks」を選択してください。 -
VMを選ぶ
ドロップダウンさせてそのリストの中から仮想マシン、スナップショット、仮想ディスクを選択して、リフレッシュする。「Refresh」をクリックしてください。 -
同期の完了を確認
以上が、『SyncVM』の使用事例のほんの一部です。「ディザスタリカバリ」も有用な事例がいくつかあるのですが、そのことについては、あらためてご紹介しましょう。スクリプトのファンの方なら、Tintriの『REST API』や『PowerShell』があなたの期待に応えるでしょうし、『SyncVM』には、もっと多くの利用方法や優れた技術がありますので、どうぞお楽しみに。
エマド・ユーニス (Emad Younis)は、その知識や経験がVMwareに認められた「vExpert」であり、Tintriのテクニカル・マーケティング・エンジニアです。15年間にわたり、データセンターでさまざまな役割を担い、仮想化のデザインや実行の重要性を説き続けています。ぜひ、彼のツイッター(@Emad_Younis)をフォローしてください。
このブログ記事は、彼のブログ(emadyounis.com)から許可を得て転載しています。