論理的にリソースを統合・分割する仮想化の技術
シンクライアントがセキュアな環境を構築
シンクライアントと通常のパソコンとは異なります。一般的にノートパソコンであっても、デスクトップパソコンであっても、様々な機能が内蔵されており、そこに内蔵されているディスクにデータを刻むことで記録をしますし、処理速度においても内蔵のCPUメモリなどに依存します。一方でシンクライアントにおいては端末側の機能については最小限に留まっています。最小限にすると使用できる機能が少なくなるのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、一般的なパソコンで行われる処理の多くをサーバーに行わせることになります。これによりクライアントサイドの端末の機能は最小限であっても高機能な性能を実現することが可能になります。
基本的にサーバー側では画面転送のみを行います。リモートデスクトップという技術を用い、画面転送プロトコルにより端末側に画面を送信します。クライアント側ではサーバーから送られてきた画面を見て一般的なパソコンのように操作することができます。何故そんなに複雑な仕組みにしなければならないのか疑問を持たれている方もいるでしょう。インフォメーションテクノロジーの技術進歩は私達の生活に多くの恩恵を与えると共に課題も降り掛かっています。例えば課題としてセキュリティが挙げられます。インフォメーションテクノロジーの進歩で企業やご家庭など幅広い方達が今まで紙面で行っていた作業をパソコンで行うようになりました。これによってデータがパソコンに蓄積し、それを盗み取ろうとする悪意ある方達の対応に迫られているのです。実際にある調査によれば、少なくない割合でセキュリティを脅かされている企業が増えているという現状が見えてきています。例えばサイバー攻撃の遭遇率も増加しており、ウェブサイトに被害を被った企業も存在しています。ウェブサイトにおいては情報を配信するメディアであると同時に企業の多くはカスタマーサポートやお問い合わせの受付をホームページから行っているため、営業妨害を受ける可能性もあります。
また、標的型攻撃メールで被害を被った方もいます。標的型攻撃メールとはホームページなどに掲載されているメールアドレスに対してメールを送信し、そのメールを開けさせて添付されているファイルにアクセスし、ウィルスに感染させるという手口です。このような攻撃に関しては社内で対策をするのが一般的ですが、実際に取り組みを行っていてもウィルスに感染しないという保証はありません。
シンクライアントでは端末側ではなく、サーバー側にセキュリティ対策を行うことでセキュアな環境を企業全体で共有することができます。これによってウィルス対策ソフトを一つ一つのパソコンにインストールする必要がありません。日本の企業においてはセキュリティに関する取り組みをしていないところは海外に比べて多くなっています。調査によれば内部サーバーにセキュリティパッチをほとんど適応していない方は16.8パーセントに昇るということです。このパーセンテージを見る限りセキュリティに関する関心が少ないことが読み取れます。外部からの攻撃だけでなく、内部からのデータ流出などの危険性も存在するため、セキュアな環境の構築を急務とされている方はシンクライアントの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
シンクライアント製品の選び方について
シンクライアント製品は複数あり、多くの業者が販売しています。導入を検討している企業はまず、自社に合ったもの選択したいと思われる方が多くいます。例えば選びポイントとしては価格、機能面です。価格は業者の判断で決められるため、基本的には見積もりなどを依頼して見比べて好みの価格の製品を選択されることになるでしょう。予算はそれぞれの企業で異なりますので、適切な価格の製品を購入されてみてはいかがでしょうか。
機能面に関しては例えば導入がしやすいかやアプリケーションが落ちたり、トラブルの発生率が少ないかという点になります。簡単に導入できれば通常業務に負担を与えることが少なく、トラブルが少ないものを選択すればクライアントなどに迷惑をかけることが少ないでしょう。また、管理業務を担う方が操作しやすいシンクライアントを選ばれてみてはいかがでしょうか。
シンクライアントを導入してくれる業者について
シンクライアントを導入してくれる業者ではデモの依頼を受け付けてくれます。例えば食べ物でも試食があるように試しにシンクライアントをデモ依頼すれば使用できます。これによって製品の機能の理解や導入後に企業が得られるメリットなどを大まかに把握することができるでしょう。
また、ホームページからの情報だけではシンクライアントに関する情報が少ないと感じる方もいるでしょう。導入を検討している方の疑問や相談に対応するためにお問い合わせなどをホームページから受け付けてくれるところもあります。実際に業者に聞くことで製品の理解を深められるのではないでしょうか。