仮想環境におけるストレージ管理の課題を解決するには?

仮想環境におけるストレージ管理の課題と解決

IT管理者の人手不足が大きな課題になってきています。その中でもストレージ管理は問題になりがちです。サーバー運用環境を劇的に改善した仮想化においても解決は困難です。このブログでは、仮想環境におけるストレージ管理の課題と、そのソリューションを考えていきたいと思います。

ストレージ管理の課題は仮想化では解決しない

◆LUN/ボリューム?特有の管理が大変
◆性能が安定せず、SLA を保てない
◆設計・導入・構成変更にコストや時間がかかる

このようなストレージ管理の課題は、よくお客様からお聞きするものです。
サーバー仮想化によって改善されるでしょうか?むしろ逆に難しくなることの方が多いものです。なぜならば、サーバー仮想化によって、コンピューティングリソースは抽象化されクラスタ化され柔軟に拡張・変更できるようになるのに比べて、ストレージは相変わらず以前の通りLUNやボリュームをベースに内部的に管理され固定化されているからです。

サーバー仮想化に伴って下記のような課題もよくお聞きします。
◆特定の仮想マシンがストレージリソースを消費してしまい全体に悪影響を与えているがコントロールできない…
◆仮想マシンが多くデータ保護の要件もバラバラ、、バックアップの時間も取れないし、リストアも大変…
◆ホスト側の運用は柔軟になったけど、ストレージ側に柔軟性がないため、機動的な拡張・構成変更などができず困っている…

フラッシュストレージを採用すれば改善するのでしょうか?いえいえ、フラッシュストレージによって一時的に性能問題は解決するかもしれませんが、内部管理はそのままですので、性能問題の切り分けや構成変更への対応などの課題は改善されず、運用の手間を減らすことはできません。

仮想環境におけるストレージ管理の課題を解決するために開発されたTintri

仮想環境におけるストレージ管理の課題を根本的に解決するために、従来のLUN/ボリュームという管理とは全く異なる設計思想に基づいて、Tintri VMstoreはゼロから開発されました。Tintri VMstoreは、仮想環境と連携するファイルシステムを内部に持ち、読み取り、書き込み、メタデータ処理などのI/Oごとの要求をvDiskに直接マッピングします。これにより、I/O制御、データ保護など、仮想マシン単位のストレージ管理を実現します。
つまり、Tintri VMstoreでは、数百、数千の仮想マシンをまとめて管理しつつ、仮想マシンあるいは仮想マシンのグループ単位に、手間をかけずにサービスレベルを保つことができるのです。

基本コンセプトである、仮想マシン単位のI/O制御について説明します。
Tintri VMstoreでは、仮想マシン専用のレーンを提供しI/O処理を分離するため、仮想マシンの単位で、IOPSの上限値と下限値を設定し、コントロールすることができます。仮想マシンをグループ化しグループの単位で管理することもできます。従来型ストレージでは、高いサービスレベルが必要なストレージのI/O処理を優先することができない、あるいは、その仮想マシンだけで1つのLUN/ボリュームに構成しなければならいという課題がありました。繰り返しになりますが、Tintriであれば一つのボリュームで多数の仮想マシンを管理しながら、個別の仮想マシンごとに個別にI/Oを制御することができるのです。

仮想化によって統合された環境における主なストレージの運用課題と、それをどのようにTintriが解決するかをまとめてみました。従来ストレージに比べて、Tintriの運用の手間を1/50程度に大幅に削減することができるのです。

 

成長する仮想環境に求められるスケーラビリティと統合管理

仮想環境では、増加する仮想マシンにいかに迅速にストレージリソースを提供するか、その中でいかにストレージ管理をシンプルにするか、も大きな課題となります。

Tinri VMstoreは、1つのボリュームを最大限に使い切る設計であることは先に説明しましたが、1台を超える容量や性能が必要になった場合には、スケールアウト型のアーキテクチャで対応します。Tintriの増設は15分程度で終わります!また、複数台のTintriの間で仮想マシンの配置を自動的に最適化する、VMスケールアウトというオプション、VMwareに例えていうと、DRSのような機能や、Storage vMotionをアシストし仮想マシンの筐体間移動をラクにする機能も提供し最適化を図ることができます。

大規模化した仮想環境の複数のストレージをまとめて管理したい、こちらも当然のニーズです。VMwareでいう所の、vCenterが欲しくなるのと同じ理由です。Tintriでは、Tintri Global Centerという統合管理ツールを提供し、仮想マシンの可視化、IOPSの上限と下限ポリシー設定、データ保護ポリシー設定など、仮想マシン、あるいは仮想マシンをまとめてグループ化した管理を、1つの画面から行うことができます。また、筐体をまたいだデータ保護や移動などの管理を行うことができます。

 

もう一つ、成長・変化するダイナミックな仮想化のストレージ環境の状況を把握し、今後については予測したい、これもダイナミックに成長・変化する仮想環境のストレージ管理における大きなニーズです。Tintriでは、Tintri Analyticsを提供し、Tintriの稼働状況を分析するとともに将来予測の支援をするクラウドサービスを提供しています。

スケールアップ、簡単増設、統合管理と詳細な分析と予測をTintriは提供し、ダイナミックに成長・変化する仮想環境に、拡張性とシンプルな管理を提供します。

Tintriがいかに、仮想環境のストレージ管理をシンプルにするか、説明してきました。