VMスケールアウトが高速化

羽鳥 正明

ティントリジャパン合同会社 マーケティング本部 マーケティング本部長

ストレージ間のVM移行作業をストレージ側にオフロードし、移行時間を短縮します。


ここで知っていただきたいこと

  • VMware Storage vMotionで行うストレージライブマイグレーションは、サーバー側で処理を行うため非効率的で、数時間かけて計画して移行する必要があります。
  • ティントリのVMスケールアウトは、それぞれのVMの状況に合わせて推奨されるアクションと正確な結果を提案します。ストレージ管理者は、ティントリからの提案を確認して「実行」をクリックするだけでVMのストレージ間マイグレーションを完了させることができます。
  • 最新のVMスケールアウトでは、vSphereとHyper-Vにおいて、高速なストレージライブマイグレーションが可能となりました。

新しいアプリケーションの準備のため、新規に導入したストレージに一部のVMを移行するとしましょう。検討事項としては、どのVMを移行するか、どれだけのVMを移行するかです。しかしながら、それを正確に判断するのは難しいことであります。

VMが使用するデータ領域だけでなく、アプリケーションが必要とするパフォーマンスに合わせたストレージリソースも重要です。また、24時間365日のミッションクリティカルなVMなどはマイグレーションの際に停止させることはできません。

単に手動でVMを移動することはできますが、従来のストレージライブマイグレーション(VMware Storage vMotion)では、次の点を考慮する必要があります。

  1. どのVMを移動する必要がありますか? 多くのVMを動かす必要があっても、多大な時間が必要になります。場合によっては数日間を要することもありえます。
  2. どのくらい効率的になりますか? Storage vMotionの場合、ハイパーバイザーホストによって大量のデータを移動します。これはつまり、サーバー上のCPUとメモリーを使用することになり、システム性能に悪影響が及ぶ可能性があります。
  3. どのくらいのデータを実際に移動しますか? Storage vMotionは、アレイが重複排除と圧縮を使用している場合でも、論理VM内のすべてのブロックを読み込む必要があります。したがって、移動する必要があるデータの量は、アレイで使用される領域よりもはるかに大きくなる可能性があります。
  4. これは本番環境にどのような影響を与えますか? データをストレージネットワーク上で移動させ、運用ワークロードからリソースを奪う必要があります。

全て効率が良いとはいえませんが、Storage vMotionを利用するからには仕方ないことですが、そこでティントリの場合は、VMスケールアウトを利用することで解決させることができます。

Tintriアナリティクス:機械学習に基づく適切な洞察と的確な提案

Tintriアナリティクスのプランニング機能を使えば、新しく導入するアプリケーションにどれだけのストレージ容量と性能が必要かを把握できます。プランニング機能を使用して、新しいアプリケーションが必要とするストレージをシミュレートできます。Tintriアナリティクスのプラットフォームでは、実際に稼動しているアプリケーションのデータポイントが何百万も使用されています。Elasticsearch、Apache Spark、Amazon Machine Learningの強力な機械学習アルゴリズムを使用して、アプリケーションのニーズを将来18カ月渡りに予測することができます。また、既存のアプリケーションの今後どれだけ拡張するのか、サポート期間満了に伴いリプレースされるストレージも考慮に入れます。出た結果により、今後のIT予算の策定がしやすくなります。

これで、1)アプリケーションを配備する前にTintriは準備万端となり、2)データのバックアップを完了していることを確認しました。

マイグレーションの実行

Tintri VMスケールアウトを導入しているティントリのストレージプールに新たなノードを追加すると、Tintri VMスケールアウトは、アプリケーションとアレイの過去のパフォーマンスに基づいて、いくつかのVMを移行することをシステム上で提案します。ストレージ管理者は、推奨事項のアクションと結果を承認した後、「実行」を押します。これによりTintriのストレージ移行プロセスが開始されます。

通常のStorage vMotionを利用すると、完了までに数時間または数日かかることがありました。ストレージネットワークを介してハイパーバイザーホストとの間で完全な論理サイズで読み取られます。これは例えば重複排除と圧縮でデータが1/10に削減されていても関係ありません。また、ストレージネットワークを経由してデデュープされていない圧縮ディスク全体を2回移動するため、ネットワークの負荷と時間もかかります。それがVMスケールアウトの場合、ストレージライブマイグレーションの作業をハイパーバイザー側のサーバーで行うのではなく、ティントリ側で行います。データはTintriアレイからTintriアレイに直接移動し、ハイパーバイザーのホストへの影響をゼロにして重複排除と圧縮を維持します。通常10倍〜30倍の重複除外と圧縮によるデータ削減が実現し、マイグレーション時間を数時間から数分にまで短縮することができます。

最後に

ティントリのVMスケールアウトによるマイグレーションのオフロードによって、時間と手間の削減ができます。IT管理者は、新しいシステムの導入時間を短縮できるばかりではなく、インフラの管理から解放され、他の重要な業務に時間をさくことができるようになるのです。