パナソニック システムネットワークス

パナソニック システムネットワークス 社内クラウド基盤を再構築、よりシンプルな環境を目指す

新たな仮想サーバがわずか数秒*で設定可能、従来の1/2の構築期間を実現、誰でも簡単に管理できるシンプルなストレージ環境を実現

企業概要

  • パナソニックグループの事業戦略の一翼を担うICT関連企業。映像・情報機器の開発・製造・販売ならびに各種ソリューション提供事業を手がける。

主な課題

  • ストレージの構築・運用に高度な専門知識が必要であり、クラウド基盤の運用効率化を図る上でのネックとなっていた。
  • 多種多様な仮想サーバ群のパフォーマンスを最適な状態に保つには、管理者が意識して性能監視などを行う必要があった。

ビジネス上のメリット

  • 誰でも簡単に管理できるシンプルなストレージ環境を実現。新たな仮想サーバの提供などもスピーディに行うことが可能に。
  • 高速なSSD と柔軟なQoS 制御機能を活用することで、面倒な手間を掛けることなく常にベストなパフォーマンスを発揮。

パナソニック システムネットワークス、パナソニックSSインフラシステム、パナソニック システムソリューションズ ジャパンの3社合併により、2013年に発足した新生・パナソニック システムネットワークス。セキュリティ、コミュニケーション、オフィス、ターミナルシステムの4領域における先進的な製品群と、構築、施工から保守、運用まで一貫したソリューションを提供できる総合力が同社の強みだ。このアドバンテージをフルに活かし、幅広い分野でビジネスを展開中である。
タイムリーな事業活動を実現するために、同社では社内業務へのICT活用も推進している。同社の浜山 智朗氏は「数年前から社内業務システムのクラウド化を進めており、主要なサーバ群を仮想化基盤上へ集約することで、ICTインフラの全体最適化とユーザーニーズへの即応を図っています」と語る。
とはいえ、クラウド環境を活用する上では様々な課題もあった。特に懸案となっていたのが、効率的なクラウド運用をどう実現するかという点だ。実際の業務では複雑な専門知識が要求される場面も多く、誰もがすぐに運用できるわけではなかった。そこで同社ではクラウド基盤の再構築にあたり、よりシンプルで扱いやすい環境を目指すこととなった。

Tintri VMstoreを採用し、ストレージインフラを刷新

今回のプロジェクトで大きなポイントとなったのが、クラウド基盤用ストレージの刷新である。
「従来型のストレージでは、LUNやボリュームの設定を行って各システムに割り当てていきますが、後で過不足が生じた時の変更作業などが大変。設計を行う際にも、各仮想マシンの性能要件をしっかり把握しておく必要があります。特に当社では『松』『竹』『梅』の三段階のサービスレベルを設けているため、対応に苦慮する場面も多かった」と浜山氏。また、ストレージ自体が特に仮想環境を認識しているわけではないため、クラウド基盤上で稼動する個々の仮想マシンの状況把握が困難な点も問題であった。
こうした課題を解消するストレージとして新たに採用されたのが、「TintriVMstore(以下Tintri)」である。TintriはVMwareによる仮想環境をターゲットとしたユニークなストレージであり、既存のストレージ製品と違ってLUNやボリュームの概念を持たない。専用のGUI画面から見えるのはVM/vDiskだけであり、運用管理もすべてこの単位で行われる。このため、ストレージ技術に精通した管理者でなくとも、容易に運用管理が行えるのだ。


「Tintriはまるで大きなバケツのようなもので、仮想マシンを作成する際は、このバケツの中にどんどん放り込んでいくだけでいい。今までのようにストレージ設計に気を遣う必要もありませんので、我々が目指すシンプルなクラウド運用を効率的に実現できます。これは非常に優れたコンセプトの製品だと感じましたね」と浜山氏は語る。

大幅なパフォーマンス向上と運用管理の効率化に成功

今回のプロジェクトでは、性能要求の厳しい『松』『竹』のシステムにTintriを適用。実際の構築フェーズにおいても、その優位性が存分に発揮されることになった。「これまでの経験から言うと、システム要件に合ったストレージ環境を設計するには概ね2週間程度の期間が掛かります。しかし今回はこのプロセスを完全に省けたので、構築期間を従来の約1/2に短縮できました」と浜山氏は語る。
また、仮想マシンの展開作業についても、劇的なスピードアップが実現している。従来はあらかじめ定義したテンプレートから仮想マシンを作成するのに、少なくとも数十分程度の時間が掛かっていたという。「ところがTintriで同じ作業を行ってみたところ、仮想マシンの作成時間はわずか数秒程度。※ これには本当に驚かされましたね」と浜山氏。仮想マシンが短時間で作成できるということは、ユーザーに対するサービスレベル向上を図る上でも大きなメリットとなると続ける。
もう一つ見逃せないのが、クラウド基盤のパフォーマンスが大きく向上した点だ。TintriはWebサーバやDBサーバといった用途に合わせて最適なQoS制御を行うことができる。また、高度なインライン重複排除/圧縮技術を組み合わせてSSDの能力を最大限に活かす独自アーキテクチャも威力を発揮。浜山氏は「まだ本番稼動開始からそれほど時間が経っていないですが、現在はほぼ100%の処理がSSD上で走っているような状況です。以前よりもレスポンスが早くなったと、ユーザーからも好評を博しています」とにこやかに語る。設置スペースも以前の1 / 3 程度で済んでおり、省電力化にも役立っているとのことだ。
※仮想マシンの作成時間について:VMware VAAI と テンプレートを使用した場合